伊東内閣府特命担当大臣記者会見要旨 令和7年5月16日
(令和7年5月16日(金) 8:52~9:02 於:中央合同庁舎8号館1階S101会見室)
1.発言要旨
それでは北方対策担当大臣として御報告いたします。
来る6月28日、29日大阪港におきまして北方四島交流等事業使用船舶「えとぴりか」の一般公開を行います。
大阪・関西万博に大勢の方が来訪する機会を捉えて、万博会場の近くでこうした取組を行うことによりまして、多くの方に北方領土問題について関心を持っていただくきっかけになればと考えております。
当日はエリカちゃん、そしてミャクミャク、両方ともそのマスコットでありますけれども、来場者をお迎えするとともに、船内では北方領土パネル等の展示あるいは元島民後継者による語り部(かたりべ)やスタンプラリー等の参加型イベントを実施いたします。
地元の大阪の方だけでなく、万博に来られた方にも足を延ばしていただき、一人でも多くの方にお越しいただき、北方領土問題について理解を深め、関心を持っていただきたいと考えています。
詳細につきましては、北方対策本部までお尋ねをいただきたいと思います。
2.質疑応答
- (問)「えとぴりか」の一般公開についてお願いします。
先日、北海道知事や地元、元島民の皆さんが首相官邸を訪れ、大阪・関西万博の機会を活用した北方領土問題の啓発について要望していました。
今、大臣もおっしゃられたように、万博を訪れる国内外の多くの人に北方領土問題について発信する機会になると思いますが、大臣の受け止めと期待についてお願いします。 - (答)先ほど述べたとおり、来る6月28、29日に、大阪港におきまして北方四島交流等事業使用船舶「えとぴりか」の一般公開を行うことといたしました。
元島民の高齢化が進む中、「えとぴりか」の利活用を通じて、多くの国民、とりわけ次代を担う若い世代の北方領土問題に関する関心や理解を広げていくことが重要です。
大阪・関西万博に大勢の方が来訪するこの機会でありますので、これを捉えて、万博会場の近くでこうした取組を行うことにより、多くの方に北方領土問題について関心を持っていただくきっかけになればと考えております。
地元の大阪の方だけでなく、万博に来られた方にも足を延ばしていただき、一人でも多くの方にお越しいただき、北方領土問題について理解を深め、関心を持っていただければと思うところであります。
今まで、「えとぴりか」は年に20回くらい北方四島、それぞれビザなし交流等で使ってきた船であります。80名から100名近く乗れる船でありますので、これがビザなし交流等が実施できていないものでありますから、この船を活用して関心を持ってもらう。
船内において様々な資料なども展示してPRしたいということでありますので、どうか御理解いただきPRをまたお手伝いいただければと思う次第であります。 - (問)兵庫県知事の告発文書問題について伺います。
消費者庁は、4月8日にメールで、公益通報者保護法が求める体制整備について、知事の解釈を訂正するよう求めたように聞いております。その後、大臣としては知事の認識が変わったと考えていらっしゃいますでしょうか。大臣の御所見をお願いします。 - (答)消費者庁は、兵庫県に対しまして、4月8日に、法定指針に定める「公益通報者を保護する体制の整備」として事業者が取るべき措置について、公益通報者には2号通報者・3号通報者も含まれる旨、一般的な助言を伝達しているところであります。
これに対しまして、5月14日に、兵庫県から、知事の解釈について返答があり、消費者庁の法解釈と「齟齬(そご)がない」ことを確認しております。
また、兵庫県知事は5月8日の会見で、「消費者庁から一般的な法解釈としての指摘がなされたことは大変重く受け止めなければならない。法の趣旨に沿って対応していきたい」という発言があったと聞いているところであります。
また、公益通報を理由とする不利益な取扱いにつきましては、事業者内部への1号通報のみならず、事業者外部の2号通報、これはマスコミに対してでありますけれども、3号通報の場合も含めて禁止をされております。
これは公益通報を理由とする不利益な取扱いについて禁止されているわけでありまして、こうしたことが、事業者にきちんと理解されるようにしなければならないというふうに考えております。
あくまでも一般論でありますけれども、民間事業者、国の行政機関、地方自治体を問わず、組織の上に立つ方が、正しい形で、制度の内容について十分認知していただかなければならないというふうに考えております。
こうした点を踏まえ、消費者庁の事務方に対しては、より積極的に周知活動を行い、制度の普及浸透に努めるよう、私から改めて伝えているところであります。 - (問)大阪・関西万博についてお伺いします。
明日EXPOホールでアイヌ舞踊の披露があるかと思いますけれども、これまでも大阪のお祭り「だんじり」ですとか、地方の文化やお祭りが150か国以上の国や地域が集まる万博で披露されてきました。万博をどのように活用して地方創生とか活性化につなげていきたいか、大臣のお考えをお願いします。 - (答)今回の万博の大きなメリット、また目的の一つに、地方と海外諸国が交流するというのが大きなテーマとしてあります。もちろん海外からたくさんの要人も観光客も来られるわけでありますけれども、国内においても、また海外のそれぞれ都市との交流事業が企画されているところであります。
何よりもまた、それぞれの国が「ナショナルデー」と申しまして、この万博期間中に国を挙げてのイベントを行うところでありますので、そこには外国の要人がたくさん来られるし観光客も来られます。
ついこの間は、徳島で阿波(あわ)おどりの皆さんが7~800人お集まりになって、万博会場のそばで一大踊りパレードを企画しておりました。
そういう形の中で、それぞれの地域がイベントを組むことがありまして、今度は東北の六大祭り、「仙台の七夕」であるとか、「秋田の竿燈(かんとう)」であるとか、「青森のねぶた」であるとか、日本全国の特徴のあるイベントを万博会場で再現し披露するという作業も行われているところであります。
今回の17日でありますけれども、EXPOホールにおきまして、北海道アイヌ協会が中心となりまして200名を超えるアイヌ協会のメンバーが民族衣装、アイヌ衣装を着(き)、そしてまた楽器や踊りをそこで御披露されると聞いております。
北海道としても、知事以下みんなが応援をしているところであります。明日、そういったイベントが行われる予定になっているところであります。
(以上)